定款に会社の商号を誤って記載してしまい、そのまま登記が完了して事後的に誤りが判明した場合の対応について解説いたします。
前提となる状況
定款の記載が誤っておりそのまま登記が完了した場合
定款通りに登記されている以上、設立日後に新たな商号の変更が生じたと解釈するか、錯誤により定款の記載が誤っていたと解釈する他はないと考えられます。
前者の場合には、通常通り臨時株主総会を開催して商号の変更を決議し、変更登記申請を行うことになります。後者の場合は、公証人町役場で「誤記証明書」を発行してもらい定款の記載が誤っている根拠とし、更正登記申請をします。後者が今回ご説明するパターンです。
定款の記載は正しいが設立登記申請書に誤って記載し登記完了した場合
この場合も更正登記の申請が必要となりますが、設立登記申請書の記載が誤っていることが明白なため「誤記証明書」は不要です。
「誤記証明書」の入手
定款の認証手続きを行った公証人町役場に「誤記証明書」の発行依頼をする
発起人、又は代理人から誤記であった旨の連絡をすれば商号の記載が誤っていたという「誤記証明書」を発行してもらえます。かなり、柔軟に対応してくださる印象です。
誤記証明書の記載内容
誤記証明書の記載はシンプルで、「上記定款において、表紙、第1条及び文中○○とあるのは、いずれも△△の誤記である。上記の通り証明する。」と書かれ、公証人の署名、押印がなされます。
更正登記の申請
更正登記の必要書類
以下の添付書類で受理されることが多いですが、定型的な手続きではなく登記官の判断によるようですので、事前に法務局に確認することが推奨されます。
更正登記の添付書類
- 株式会社更正登記申請書
- 上申書
- 誤記証明書
- 委任状
誤記証明書は、公証人町役場で発行を受けたものです。委任状は代理人がいない場合は不要です。
株式会社更正登記申請書
特段留意すべき事項はありませんが、「登記すべき事項」は次のようになります。
商号を次の通り更正
「商号」株式会社△△
株式会社の更正登記申請の登録免許税は2万円です。通常の商号の変更手続きより登録免許税が少し安くなっております。
上申書

更正登記となった経緯を説明する上申書を添付する必要があります。
更正登記後の全部事項証明書
更正登記の場合でも、変更の履歴は記載されます。下記の添付画像をご参照ください。

